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時の人 スポーツJ「時の人」は
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さまざまな角度から焦点をあてご紹介いたします。
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2006年11月17日号掲載
HABA LABS USA INC. 社長
川口 研 氏
HABA LABS USA INC 社長 川口研 氏
ハーバー研究所は無添加にこだわった製品作りで知られる化粧会社だ。その米国子会社HABALABSUSAINC.社長の川口研氏は俳句を能くする。ポートレートの下に掲げた句は氏の作である。
背筋ののびるような美しい句に託された氏の志についてお話をうかがった。
PROFILE KEN KAWAGUCHI
1983年3月 早稲田大学 商学部 卒業
1983年4月 (株)シュウウエムラ化粧品入社
1997年10月
(株)シュウウエムラ化粧品米国子会社NOBARA INC.にジェネラルマネージャーとしてニューヨークに赴任。
米国子会社設立、米国市場開拓に従事。
2003年1月 (株)ハーバ研究所国際部に入社
2005年5月
(株)ハーバ研究所米国子会社、HABA LABS USA Inc.に社長としてポートランドに赴任。米国子会社設立。ポートランドを拠点にしてインターネット、ホールセールを中心に米国市場開拓中。
冬木の芽変わることなし志
無添加主義
HABA(ハーバー)という社名は「Health and Beauty and」のアブリベーションだ。HABA LABS USA INC.を率いる川口氏にまずこの社名に込められた理念について伺った。
「それにお答えするには創設者小柳昌之と弊社の沿革についてお話しなければなりません」と川口氏はハーバーという企業が拠って立つ「志」について語り始めた。
「実は弊社はサプリメントの会社として出発したのです。70年代にアメリカにやってきた小柳はアメリカの人たちの健康に対する意識の高さとサプリメントの充実ぶりに大きな感銘をうけました。そしてこの流れはいずれ日本にもやってくるだろうと考えたのです。しかし、一方アメリカのサプリメントには日本人の生活の実情に合わないものも多かったのです。そこで小柳は『日本人のためのサプリメントを』という一心でサプリメントの研究・開発に取り組むようになったのです。」
ハーバーの出発点にはまず「健康」という理念があった。このことはハーバーという企業とその製品を理解するうえでとても重要なことだ。そのことはハーバーが化粧品を手がけるようになった経緯をきくと納得できる。「サプリメントで身体を健康にする。当然肌もと小柳は考えておりました。ところが実際はそうはゆかなかったのです。そして化粧品に問題があるということに気づいたのです。」そこでハーバーは化粧品を手がけるようになるのだが、まず大きな矛盾を解決しなければならなかったと川口氏は言う。「肌の健康を目指す企業が『肌に悪い』化粧品を扱うという矛盾です。健康という理念を捨てずにこの矛盾を解決するには道は一つしかありません。『肌を助ける』化粧品を開発するということです。」 そこからハーバーの無添加、無機顔料、天然由来成分へのこだわりが生まれる。
今でこそ、無添加、天然、自然ということを売りものにする化粧品は数多いが、ハーバーのそれは徹底に徹底を重ねている。例えば無添加。実は無添加を謳っていて実際に配合成分に肌の負担になるような成分が含まれていなくても、製品の保存の段階でパラベン(防腐剤)などが使用されていることがあるのだそうだ。しかし、ハーバーは製品に関わるすべての過程で無添加を貫いている。また、無機顔料は肌に吸着しないため安全だが、鮮やかな発色が難しく色落ちもしやすいという化粧品としては致命的な問題があった。しかし、ハーバーは安全性を優先し敢えて技術的な困難の解決に挑んだという。驚いたことにハーバーの製品には天然色素である紅花すら使用されていないという。「少数ですが紅花アレルギーの方がいらっしゃるのです」と川口氏は言う。つまりハーバーの天然由来成分へのこだわりというのは「自然、天然であればいい」という安易な発想ではないのだ。
では、ハーバーの考える「自然」とは何なのだろう。「それは人間が本来持っているもの、力のことです」と川口氏は答える。自然を人工のもの、人為の反対と捉えるだけでは、「自然のものならいい」というところで留まってしまう。人間が自然の一部であり、人間のうちにも自然の力が働いていること、そのことに虚心に向き合うとき、ハーバーの行く途は自ずと定まってくる。「健康」とは人間という自然が歪められていないことだ。だから、ハーバーは「人間の肌が本来持っている自然治癒力を手助けするだけ。それ以上のことはしないし、してはいけない」と自らを戒めるのだ。そこでハーバーが提案するのが「スクラワン美容」だ。スクラワンとはもともと人間の肌に含まれている「うるおいのもと」。新陳代謝を助け、乾燥や紫外線から肌を守る働きをしている。しかし、その分泌は年を重ねると共に減少し、肌の老化を招く。そこでハーバーは深海ザメの肝油から抽出した成分を純度99.9%まで精製してできたスクワランを補うことで美しく健やかな肌を実現するのだ。
天網恢恢疎にしてもらさず
川口氏のお話を伺い、現在のハーバーの躍進を見ると「志を変えないことの力」というものを感じる。高い品質を維持するにはそれなりのコストがかかるだろう。どこかでちょっと妥協すれば経費は随分違ってくるだろう。しかし、川口氏はハーバーはそれをしないと言い切る。「商品は会社の思想・ポリシーの表現です。そこで志を曲げてしまってはお客様に対して嘘をついていることになってしまいます。これは弊社が通販からスタートしたということにも関係するかもしれません。私どもからはお客様のお顔が見えにくい。お客様からは私どもの顔が見えにくい。どこで信頼を築いてゆくかというとそれは弊社とお客様をつなぐ商品を措いて他にはないのです。」
「本質的ものを追求して嘘をつかない。」それは川口氏自身の姿勢でもある。ファッション業界、化粧品業界を渡り歩き、よそ目には華やかなイメージの業界の内情も知り尽くした川口氏は、ハーバー創業者の小柳昌之氏と出会い、その志の高さに感銘を受けてハーバーに入社し、現在HABA USAを任されている。座右の銘は「天網恢恢疎にしてもらさず」だそうだ。「通常は悪事は必ず露見するという意味で使われる言葉でしょうが、私は自分なりの解釈を加えて座右の銘にしています。それは殊更声高に己の功や努力を申し立てなくとも、自分に偽りがなければ誰かがどこかで必ず見ていてくれるということです。」 そこにはよいものは必ず受け入れられるという健康なオプティミズムがある。そしてオプティミストは勇気ある人だ。なぜならその人は自分を欺かず、他人から信頼をうるためには自分が他人を信頼しなければなららいということを知っているからだ。そこから自ずとHABA USAの戦略も定まってくる。
「面ではなく点で攻めてゆきます。焦らずにじっくりとビジネスパートナーとの信頼関係を築きながら一つ一つ拠点をつくっていってやがてそれが結ばれて線となり面となってゆけばと考えています。」 実はハーバーは10年ほどまえに一度アメリカに進出したが、撤退したとう歴史がある。川口氏は社のリベンジの期待を担ってアメリカに乗り込んできたというわけだ。「アメリカは弊社の発想の原点ですから、小柳には大きな思い入れがあります。それに『アメリカ発日本流』が今度は逆にアメリカに理解されるか、挑戦です」と川口氏は語る。「ただ、アメリカと一口で言っても、人種的も多様ですし、州ごとに法律も違っていて一度に50力国を相手にしているような気がします。その意味ではマーケティングが非常に難しい。米国の大企業だったらドンと広告宣伝を打ってまずイメージを先行させるという手もあるかもしれませんが、それは弊社にはできませんし、また弊社のやり方ではありません。」
HABA USAを率いてアメリカという巨大で複雑なマーケットに挑む川口氏のもう一つの座右の銘は「鶏頭ととなるとも、牛尾となることなかれ」。ハーバーも含めてこれまで籍を置いた会社はみんな社長が創業者だったそうだ。その環境で未開の地を切り拓いてゆくトップの心構えとノウハウを学んできた。そしていまこれまでの蓄積が試される立場となった。しかし、気負いはなく自然体でゆくと川口氏は言う。「家族とそして社員、お客様が健康で幸せだったら、それが一番ですよ。」 健康で幸せ、確かに余計なものを剥ぎ取ってゆけば結局人間がこの世に在って求めているのはそのことに尽きる。そしてそれがハーバーの出発点でもあったのだ。

HABA NICE DAY!
これ、”Have a nice day !”の英語の駄洒落なんですけどね。
当社の製品で皆さんが良い日を過ごすことができたら、
という意味でこれから流行らそうと思ってます。
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